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暗い人類計画

果たして、性行為をすることの意味とは。

言わずもがな、性行為とは、子孫を残すために行うのである。

 

ところで、「家族計画」という言葉がある。

厚生労働省の厚生白書によると、

 

──われわれが健康にして文化的な生活を営むためには、自らの手で家族設計すなわち適当な家族構成を考えて行くことが必要となるが、家族計画とは、このような自主的計画的な家族設計のことをいうのである。──

 

と定義される。

それならば、である。この考え方を地球規模に広げてみても、何らおかしいことではない。

つまり、人類が健康にして文化的な生活を営むためには、自らの手で適切な人類構成を考える必要があるのだ。現在の世界人口は、70億人を超える。完全に飽和状態である。徒に子供を増やすことは、即ち自らで自らの首を締めているに等しいのである。然るに、我々は自ら地球の資源、食料、土地の限界を鑑みて、養うに適切な人口まで減らす必要があり、そういった試みを此処に「人類計画」と命名するのである。

 

およそ、理性的な判断のできる人間ならば、このような事態にあって、子供を増やそうなどといったことはしないであろう。しかし、悲しいかな、我が国ニッポンに於いては、未だにマッチョイズムが如く「早くに女を抱くこと」「多くの女を抱くこと」が誉れとされている。あまりに先行きは暗い…。

 

よって、この国のインテリジェンスである私が、「人類計画」のフロンティアに立ち、積極的な童貞の維持を唱えるに至ったのである。

(目民 留著『童貞のマニフェスト・デスティニー』より抜粋)